次の世界へうつるときに

仕事でも恋愛でもグループ活動でもなんでも、
次の世界にうつるときってくるよね。

つまり、転職とか気持ちの離れてしまった恋人との別れとかプロジェクトを抜けるとか。

 

自分がしっくり来なくなったところから抜け出すことは悪いことではないし、
ずっと同じ場所にいなきゃいけない、なんてことはない。
(抜け出すというより、卒業って言うほうが耳障りがいいかもね。)
これまで築いてきた関係と時間に恩や情を感じてしまって、そこを卒業することに罪悪感を感じてしまうようなこともあるけれど、
本当はしっくり来ないと感じてしまったその場所に、いままでと同じように何くわぬ顔でとどまっていることのほうが、相手にとっても自分にとっても失礼なこと。

 

卒業すること、それ自体は悪いことじゃない。
恩や情を感じるなら、ちゃんと「ありがとう」を伝えればいいだけ。

 

でもさ、その卒業するときに、「相手の」せいにするのはダメだよね。

 

自分がしっくり来ないと感じるようになったから、次に進みたい世界が見えてしまったから、だからその場所から離れます、ということをそのまま伝えればいいのに、
「あなたのこういう性格がダメだから」とか「この会社のここがダメだ」とか、
いちいち全部、相手のせいにしちゃう。

相手や会社のそのような部分を嫌だと思ったり、そうでない人や場所に移りたくなったのは「自分」なのに、
わたしが次へ移ることになったのは「あなたの」せいなんですよ、とか言っちゃうの。

自分が決めたことなのに。自分がそう感じたことなのに。

そしてその結果、たいがい揉める。こじれる。笑

そりゃそうだよ。相手からしたら、勝手に移る動くやめるって決めてるのはこっちなのに、なぜか自分のせいにされちゃうんだもん。当然、良い気持ちはしないじゃん。

 

なぜ相手のせいにしちゃうかってところが問題で、
その原因がまさに恩とか情とか、その部分なんだよね。恩や情があるから、そこにずっと「居てあげなきゃいけない」とか勝手に思ってるの。
勝手にそう考えて、でもどうしても次へ動きたくて、「その場所にいなきゃいけないのに、出たがってしまう自分」を悪者にしてる。自分で。勝手に。もう自作自演もいいところ。

 

恩や情や、それゆえになんとなく感じる罪悪感とか、そんなものは全部自分で引き受けて、
引き受けたうえで、「わたしは」こっちに進みたいんです、というのを素直に相手に伝えればいいだけ。

それを聞いた相手は、寂しく感じたり引き留めたがったりするかもしれない。
でもその寂しさや引き留めたい感情は相手のもの。わたしのものではないから、相手に引き受けてもらうしかない。

 

自分が引き受けるところと、相手が引き受けるべきところ、それを混同しない。
そして自分が決めたことを、相手のせいにしない。

次の世界へうつるときの、大事なポイント。

 

それさえちゃんとやっていたら、揉めることもこじれることもないんだよ。
そして、世界や関係性が変われども、これまでとは異なる距離感でお互いがちゃんと続いてゆくよ。
距離感が変わるからって、いなくなるわけじゃないんだから。

 

 

季節柄、移動や環境の変化のお話をよく耳にするからか、今日は一日そんなことを考えていました。

 

 

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